市販の教材を使うだけでも、実践的な英語学習ができるのでしょうか?

市販の教材だけで実践英語は身につく?

 

市販されている幼児向け英語教材(英語カード)

 

昨今はオンラインやアプリのツール、ゲーム感覚で遊べるものなど英語教材のラインナップが充実しています。
ただし、市販の教材だけで学習しても実践英語が身につく可能性は低いです。

 

リスニング能力の向上やTOEICをはじめ英語関連の試験を目標にするのであれば、市販の教材を活用する価値はあるでしょう。
また、市販の教材は自己学習意欲がないと意味がなく、幼児期の子供へ向けた学習には向いていません。

 

 

終了したスピードラーニング

 

スピードラーニングは、日常会話の英語と日本語訳が流れる音声を聞き流すだけで、実践英語が身につくと話題になった市販の教材です。
スポーツ選手などの有名人を起用した広告戦略で話題になりましたが、2021年に事業が終了しました。

 

愛用者の口コミを見ると、「ネイティブ英語のリスニング力が向上した」、「文例を覚えて筆記試験へ応用できた」など一定の効果を感じられる意見はあるものの、「聞き流すだけで英会話をマスターできるほど甘くはない」といった意見が目立ちます。

 

アウトプットが必要

 

実践英語を身に付けるにはインプットだけではなくアウトプットが必要です。
スピードラーニングに限らず市販の教材で自己学習することは「インプット(覚える、学習する)」に特化しています。
実践英語を身に付けるためには、人を相手に英会話を実践する「アウトプット」が必要不可欠です。

 

自己学習するための教材はアウトプットの学習を取り入れる限界があるため、教材だけで実践英語をマスターすることはできません。

 

ちなみに、アウトプットに偏りすぎた学習法も非効率で、教材を使った自己学習と英会話スクールへ通う学習を組み合わせるのが理想です。
幼児期の子供は自己学習をする能力が低く、興味を持ったものを吸収する力が優れているため、アウトプットに偏った学習でも大きな成果を得られる可能性があります。

 

オンラインレッスンの有効性

 

画面の向こうの英会話教師のレッスンを受ける子供の受講生

 

動画の英語教材を見るだけではインプットの要素しかありませんが、ビデオ通話を活用して英語教師と言葉のキャッチボールができるオンライン英会話レッスンはアウトプットの要素があります。
昨今はビデオ通話の品質が向上し、口の動きや表情までリアルタイムで鮮明に伝えられるようになりました。
スクールへ通わず手軽に実践英語を身に付けたいのであれば、オンライン英会話レッスンがおすすめです。

 

教材の進化に期待

 

昨今は動画やインターネットを活用した市販の教材が需要を高めていますが、現在あるものの多くはインプットに特化したものです。
今後はAI技術を応用して、ロボットと英会話ができるようなツールが普及するかもしれません。
こうした教材が市販化されれば、スマホやタブレットを活用した教材だけで実践英語を身に付けられる可能性が高まります。

 

ただし、英会話は脳が柔らかい子供のうちから覚えた方が有利です。
AIを活用した英会話教材が普及するのを待つのではなく、今できる学習方法で少しでも早く実践英語を習得するための取り組みをしましょう。